西表島50㎞歩いて一周したら《後編》

旅と海外移住の話

2日目出発

6:30に鳥の声で目が覚めた。ヤンバルクイナ…?

まだ暗い。

暑くなる前に歩き終えるのが理想なので、そそくさと準備してバックパックに荷物を詰め込む。

今回の旅の目的地は、県道の逆の端っこ「白浜港」。

どんな場所かは、事前情報なし。

距離は、15km。

誰もいないロビーを抜けて、静かに鍵を箱に入れてチェックアウト。

謙虚で良く笑うおばちゃんが優しいいるもて荘、お世話になりました。

歩いてまずは県道に出る。

右はすぐ海だ。

県道沿いのグランピング施設

昨日に引き続きランダムに道端にいるヤギにあいさつ。

橋から見下ろすと、軽石とゴミで水底が見えない。ここもかぁ…。

30分ほど歩くとお店も民家も少なくなり、右も左も木々と草花。

誰にも出くわすことなく黙々と歩いていると、ガソリンスタンドの前に人が並んで立っているのが見えた。

通り過ぎる車に熱心に声をかけている。あいさつ運動…?

あれ、男性がたすきをかけてるぞ。もしかして…。

昨日の竹富町長選挙で当選した、前泊正人さんご一行だった。

無所属新人の若手の候補者だったのは新聞で見て覚えてる。

自分は県外の者ですが西表に住んでる友人が応援してましたよ、と言うと、特大の感謝をお伝えくださいと肘タッチしてくれた。

暑い中、頑張ってください。

***

相変わらず人とすれ違わず車文化を体感中。

それでも、学校の近辺では子どもたちと何度かすれ違った。

みーんな、挨拶してくれる。

付き添いのお母さんと少し話すと、彼女は関西からの移住者だとのこと。

県外からの移住者のお子さんたちも同じクラスに数人いるんだそう。

「白浜港まで歩き?ひえぇぇ。頑張ってくださいね」と応援してくださった。ありがとうございます。

津波避難路の標識。

人が多く住んでいる島の外周はどこも海が近くて津波がきたらやばそう…。

でも内陸の高い山も近いので、避難路さえ知っておけば避難は割とできるのかも。それでも、草木が元気に生い茂る内陸部に避難するのは特にお年寄りは大変そう…。

道の反対側には、星立天然保護区林なるものも発見。

歴史を感じる…。

それにしても、今朝は鳥の声がとっても元気。

パートナーのYURIは「鳥の足音で目が覚めた」とも言ってたぐらい、やっぱり生き物の気配はすごい。

と、道の右手の木に大きな生き物が目に入った。

噂のカンムリワシか!?

後で調べたらカンムリワシではないっぽいけど、大型の生き物と出会うのはいつも緊張感とワクワク感が入り混じった気持ちになって好き。

と言ってるまに目の前に現れたうらうち橋。

もう半分くらい来た。

昨日37km歩いている(最後の2kmは送ってもらったけど)ので、今日の15kmはずっと短く感じる。

それでも昨日の疲労が効いて足裏は徐々に痛くなってきた。

「釣りの準備だよ」と言って笑うおじさんのお店の前で一休み。

また橋を渡り、

学校の前を通り

売店で休憩させてもらう。

また海が見え始めた。

ここまでくれば、あと残りは5kmくらい。

最後の数kmってのはなぜいつもこうキツいんだろうか…。

足をちょっと引きずりながらラスト2kmを歩いていると、軽トラのおじさんから声をかけられた。

ん?これはもしや…。

「乗ってくかい?」とおじさん。

なんと昨日に続き、またラストの一番きついときに拾ってもらっちゃった。

おじさんは関東の人だった。実家が西表島にあって、家族のお世話もあって里帰りを決めて住み始めたらしい。

ありがたい。。

いろいろ話しながら、わずかな軽トラでの旅路を楽しませてもらった。

そして、到着!!白浜港。

時刻は10時半。

着いた瞬間の印象は、ほんと、地の果てって感じ。

上原港までのバスまでには時間があったので、歩けるところまで歩く。

道の奥には色んなモニュメントと、小学校があった。

竹富町立白浜小学校。

こんなところに子午線モニュメント。

もうこの先歩かなくていいのは、むしろなんか変な感じ。

西表島はイメージしてたよりも大きくて、歩いたことで大きさに実感が伴った。

長距離を歩く文化は全く無いようで人との出会いは思っていたよりも少なかったけれど、島のエネルギーとちょっと仲良くなれた気がする。

今日の歩数は、22,305歩。

昨日の46,695歩と合わせて、西表島一周には69,000歩(ピッタリでびっくり笑)かかることもわかった。

昨日も今日も2kmずつ送ってもらったので、実際はもうちょっと少ないけれど。

バスだとあっという間につくんやろうな、と思いながら、乗って数分で気が付いたら爆睡。

上原港で起こしてもらいました(苦笑)

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